5週目、自分では、もうないことを知る。
学校の帰り、エレベーターで隣の席に座っている2人組に話しかける。
いつも気になっていた彼女たち。
なぜなら、いつもあの、ピラピラな乙女チックな服装と、アニメキャラのグッツを持ち歩いているからだ。
「これから仕事ですか?」
私が話しかけると2人がぴたっと息を潜めた。
苦笑いをしながら、「そうなんです〜。」という。
休み時間の間、彼女たちの話しを盗み聞きしてしまったのだ。断片的に。
「あのオヤジは本当にやだ。」「話しかけてきて、無視してたら、そんな態度もツンデレな感じでいいね〜だって!」
いつもマスクをしてるその彼女の顔は定かではない。
「あのあと知ってます?酔っ払った○○が大変だったの。」
もう一人の彼女がぶつぶつ文句をいう。
私はなんとなく、もしかしたら、メイド喫茶的なところでお仕事してるのかなぁ〜と思った。
お疲れ様です〜とかわいらしく会釈をして去っていく彼女たち。
ホーム内を一人で歩きながら、私は泣きたくなってきた。
虫「あ〜青春っていいな。」
虫「あ〜私は当分ママ仕事で社会からどんどん遠のいていくんだ。」
虫「あ〜私もあんな風に誰かと時間を共有したい。。。」
昨日から突然巨大化した妊娠虫は、今日ももぞもぞしてる。