落ち込んでもどうにか踏ん張れる、ストレス発散法。
それは、「捨てる」ことだ。
これほどすばらしいストレス発散法はない。
ものは人や出来事は、「あるから」執着したり、嫌なことを思い出したりするのだ。
人間には、「忘れる能力」というものがある。
女性ならよくあるのが、別れた相手の記憶は、新しい人との出会いで上書きされて、案外忘れてしまうものだ。
どんな会話をして、どんなふうだったかなんて、本当に記憶がない。
上書きが得意なのが女性の能力であり、図太さと幸せになりやすい理由である。
でも、そんな女性でさえ、携帯に忘れたい相手の番号や写真があったり、貰ったものや、思い出が残されていると不意に思い出してしまうものだ。
とにかく「ざっくり捨ててしまう」というのが一番スッキリする。
捨てる時は躊躇するものだ。
とくに思い出が深いものだ。
でもだからこそ、「捨てる」。
そうすれば、はじめは辛くても、忘れやすくなる。
「捨てることができた自分」に未練なく、清々しささえだんだんと感じてくるものだ。
ほかにも捨てるものがあれば、どんどん捨ててしまおう。
隙間ができ、空間ができ、そこには、自分にとって一番心地よく、気持ち良い、自分の為のものだけが残る。
その残ったものは、空間の中で浮き出るように、あなたの目に入るだろう。
たくさんある中の一つに目をやるのは大変だけど、空間のあいたスペースに、一つだけあれば、それは目に入りやすく、そして大切に思えるだろう。
そんなにたくさんある必要はない。
できる限り、物は少なく。
もし貴方が突然1時間以内に、その部屋を出なくてはいけないと言われた時に、
大切なものがどれかすぐにわかり、かばんに詰め込んで、旅立てるくらいがちょうどいい。
いつも身は軽く、いつも自由でいられ、いつも自分にとって大切なものがわかっていることのほうが、たくさんものを持っているよりも、平穏な心と思考をもてる。
悲しくても、「捨てたほうがいい」時や、ものがある。
辛くても、手放すことが大切な時がある。
そして、本当に大切なものだけを、手元に残すのだ。
それさえも、死ぬときには手放すことになるけれど。