感謝する人がいる、心強さについて。
私がまだ不安定な時、一度もまともに話したこともないのに、電話をかけたら、すぐ来ていいよ、といってくれた人がいます。
私が、他のことに目移りしていたとしても、志高いその人は、いつでもどこかにいってもいいし、帰ってきてもいいといいます。
お茶でも一杯飲んでと、シーンとした部屋の中でも、心地よい風が吹いているような、そんな空間が、和ませてくれるのです。
甘えまくっていた私は、何かあると電話して、きいていました。
私はそんな時間を割いてくれる人に感謝の心も記さず、自分のことで手一杯でした。
ある時、その人が倒れたことを知ります。
その前日、電話で話していたのに。
それ以来、一度も話すことはできなくなりました。
脳梗塞で倒れて、意識があったりなかったり、救急の遅れで、もう話すことは難しいかったのです。
それから3年ほどは病院にいましたが、この世を去りました。
あれからもうずいぶんたちます。
時々思い出して、記憶を蘇られます。
笑顔が見えます。
派手さも、世にいう成功も、お金もたいしてなかったと思う人だけれど、私にとっては、感謝しかない人です。
もし自分が死んで、あの世で会えるならば、話したいです。
といっても、話せるほどの内容はないのですが。。。
でも生きているうちに、何かの形で恩返しできるならばと思います。
そんな人が、自分にはいる、というのは、本当の意味で、心強いです。