25年たって始めて気づいた大切なこと。
私は絵を描いたり、音楽が好きだったり、どちらかというと空想とか、形の無いものが好きな子供でした。
しかし30代頃にはビジネスや見た目の美しさに、40代からは、金融に目覚めていました。
それはそれですごく夢中になってたわけです。
でもいくらお金が貯まっても、仕事が出来るようになっても、昔よりきれいになっても、何か満たされない思いがありました。
お金を稼いでも、自分よりもっと稼いでる人がいる。きれいにしても、自分よりずっと若く美しい人がいるいる。
ある時、たまたま会社の近くにレンタルスタジオがオープンしました。
そういえば中学生のころは夢中でピアノを弾いていたな〜と思いながらも、いや昔だし、ずっと弾いてないし、ピアノができたところで、一銭にもならないうえに、たいして上手くないし、誰かに聴かれることもないしと思ってとくに気にしてなかったのです。
1年くらいすぎて、ふとピアノ弾いてみようかなと思って、でも、ここにくる人たちは大人で真面目に楽器をやってる人たちのようで、気後れしながらも、無料の楽譜をコピーしてレンタルスタジオの扉を開けました。
30分。
25年ぶりのピアノにドキドキして緊張!
レンタルスタジオなので、自分だけだから緊張する必要もないのに。
触った鍵盤の感触に少し感動。
実家にいけば、ピアノはあるけれど、めったに実家にも帰らないわけで、ピアノというものに久しぶりに出会って、感動しました。
そして、ピアノの曲をユーチューブで聴くようになって、昔弾いてた練習曲を聴いてたら、なんだか涙が出そうになりました。
なんででしょう?
すごく癒やされたのでしょうか?
それともその旋律に心が震えたのでしょうか?
単調な曲なのに、涙が出るなんて。
けっして辛い毎日を送っているわけではありません。
どちらかというと恵まれている方だと思います。
何に癒やされたのでしょう?
音楽、それも小さいころずっと聴いていたピアノの音色が自分を昔の純粋?な自分にタイムスリップさせてくれたようです。
子供にとって、他人のために何かをすることもなく、ただ時間を自分のやりたいことで埋め尽くす毎日。
テストの不安はあっても、未来の人生への不安よりも、今の自分に夢中です。
それが許される年代、自由な感じ。
老化とか健康とかの文字が一切関係ない。
そんな時の自分をピアノを通じて感じてるのかもしてません。
25年ぶりに弾いたピアノが自分にとってこんなに大切なものだったなんて。
長い月日がかかってわかりました。
自分にとって大切なもの、必要なものは決して他人と比べたりする必要がありません。
まったく次元が違う。
自分の魂を満たす行為というのが、自分にとって本当に大切なものなのです。
それはお金でも、地位でも、頭の良さでも、他人でもありません。
そういうことに気づけるものがあると、もっと人生が豊かになると思います。